女性弁護士のあおば横浜法律事務所(港北ニュータウン)。個人再生・自己破産・任意整理・過払金返還等債務整理・借金問題。無料相談。
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個人再生Q&A

家族に内緒で個人再生手続をとることができますか?

個人再生手続では、再生計画の履行ができるか(計画案通りの返済ができるか)が一番大事なこととなります。そのため、世帯の収入と支出、家族の状況をきちんと報告する必要があります。他に収入のある家族がいる場合には、その方の給与明細や源泉徴収票は必須ですし、申立をする方の名義の資産でなくても、その資産に関して家計から支出がある場合には、その資産に関する資料を提出することもあります。
債務超過に陥った原因が生活費であれば、節約して家計の管理をきちんとしていただく必要があります。ご家族の協力なしには、返済を続けることは難しいので、ご家族にはきちんとお話しすることをお勧めします。

個人再生の計画案にはどのようなものがありますか?

原則は3年間の毎月払い(36回)ですが、3ヶ月に1度の返済とすることもできます(3年であれば12回)。また、債務総額が大きく、返済が厳しい場合には、裁判所の許可を得て、期間を伸長することもできます(最長5年)。一時金の用意ができる場合には最初にまとまった金額を支払うこともできますし、ボーナス払いを併用することもできます。
どのような返済計画が自分に適しているのか、よく弁護士に相談するとよいでしょう。

甥の奨学金の保証人となっています。甥が返済を続けているのですが、私が個人再生手続きをとることで、甥になにか影響がありますか。

債権者にもよりますが、ご本人が返済を続けている限り、一括返済を請求されることはないようです。個人再生手続きにおいては、保証債務も手続きにのせることになりますので、ご本人の返済と個人再生手続きにおける返済が二重に行なわれることになります。債権者は債権額以上に返済を受けることはありませんので、個人再生手続きでの返済が加わることにより、完済時期が早まることになります。

奨学金の借り入れがあるのですが、破産または個人再生はできますか。

奨学金も他の借金と同様に、破産または個人再生をすることは可能です。ただ、保証人がついている場合には、保証人の責任はなくなりませんので、その点注意が必要です。また、一債権者が債務総額の半額以上を占めている場合には、個人再生に異議が出される可能性があり、異議が出れば個人再生ができなくなります。もっとも、日本学生支援機構など奨学金の債権者は、今のところ、異議を出すことはほとんどないようです。

自己破産や個人再生をするにあたって、勤務先の持株会や財形貯蓄が問題になりますか?

自己破産では、20万円以上の資産がある場合には、破産財団に組み入れる必要があります。また、個人再生においては、すべての資産を評価した金額が清算価値として把握され、返済額の基準となることもあります。持株会や財形貯蓄もその対象となりますので、現在の評価額がいくらになるのかといった証明を提出する必要がありますし、場合によっては解約していただくか、相当額を積み立てていただく必要があります。

マンションが妻と共有なのですが、その場合でも、個人再生手続きをとることができますか?

不動産が共有であることが、個人再生手続申立の障害とはなりません。他の要件をみたせば、個人再生手続きをとることも可能です。
住宅ローン特別条項を利用できるか否かは、いろいろな要件が関わってきますので、詳しくは、弁護士にご相談ください。

弁護士に委任する直前の浪費行為。個人再生で問題になりますか。

浪費がなければ、その分、債権者への返済に充てるべき資産が手元にあったことになります。この場合、浪費相当額の資産を有していると仮定して、清算価値にその浪費相当額を計上することになります。なお、清算価値とは、個人再生の最低弁済額の基準の一つです。
詳しくは、個人再生のページをご参照ください。

収入が不安定な自営業者でも、個人再生できますか。

毎月の収入に変動があっても、年間収入がある程度一定で、その収入から返済が可能であれば(これを履行可能性といいます)、個人再生は可能です。履行可能性があると言えるか否かを慎重に検討する必要はあります。

自宅に住宅ローン以外の借金の抵当権が設定されています。個人再生はできますか。

できません。ご自宅に住宅ローン以外の債務の抵当権が設定されている場合は、個人再生手続きをとることはできません。最近は、いわゆるおまとめローンを借り入れる際に、抵当権設定を求められることがあるようですが、住宅ローン以外の抵当権を設定してしまうと、個人再生手続きがとれなくなりますので、おまとめローンを借り入れる前に、弁護士にご相談されることをお勧めします。

個人再生であれば、自宅を維持したまま、借金を減らせると聞いたのですが。

ご自宅がオーバーローンの状態(査定価格より住宅ローン残高が上回る場合)であれば、個人再生手続きが可能ですが、ご自宅の住宅ローンが減っており、ご自宅を売却すれば売却益が出る場合は、その売却益相当額を個人再生手続きの中で返済していかなければなりません。

個人再生を申し立てて、認可決定が得られないことがありますか?

債務総額の2分の1を占める債権者もしくは半数を超える債権者が反対した場合には、認可決定が得られません。
1社、大口の債権者がいて、その債権者に対する債務が、債務総額の2分の1を超えるような場合には、認可決定が得られない可能性があることを考えておく必要があります。

個人再生では、自己破産の免責不許可事由のようなものがありますか?

自己破産では、ギャンブルや浪費によって負債を作った場合など、いくつか免責不許可事由が定められています。個人再生では、そのような定めはありませんので、ギャンブルや浪費などで、負債を作った場合でも、申立が可能です。ただし、申立直前に浪費をした場合には、その分を清算価値に加算されることがあります。

ギャンブルで借金を増やしてしまいましたが、個人再生はできますか?

個人再生手続きでは、自己破産のような免責不許可事由は定められていないので、借金の増えた経過はそれほど問題になりません。ただ、申立直前に財産を浪費してしまったような場合には、その財産がまだあるものとして返済総額が定められることがありますので、注意が必要です。

住宅ローンについては、父が連帯債務者となっています。私が個人再生をした場合、父に影響がありますか?

住宅ローンの連帯債務者のお一人のみ個人再生をすることは可能です。介入通知を送った際に、住宅ローン債権者によっては、連帯債務者の方に通知をすることもありますが、自己破産と異なり、住宅ローンについては全額を返済するので、連帯債務者に対する影響はほとんどありません。

親の所有する土地の上に、住宅ローンを組んで建物を建てました。個人再生をしたいのですが、土地の価値が問題になりますか?

個人再生で返済額を決めるにあたって、所有する資産をすべて換価した場合にいくらになるかという清算価値もひとつの基準となります。親族所有のものであっても、債務者本人のものでなければ、この清算価値を算出する基礎とはなりません。
ただ、このような場合、賃借権もしくは使用貸借権が設定されていますから、不動産の価値として、建物の価値に借地権や使用貸借権相当額を加算する必要があります。

住宅ローンのボーナス払いが負担で、借金が増えてしまいました。どのような債務整理の方法がありますか?

個人再生が良いでしょう。個人再生では、住宅ローン債権者と協議をしたうえで、住宅ローンの返済期間を延長するなどして、住宅ローンの支払い方法を変更することができます。住宅ローン以外の債務についても、返済総額を減額してもらった上で、住宅ローンの負担を軽減することができます。

住宅ローンと貸金業者からの借入のほか、税金の滞納があります。自己破産や個人再生をすれば、税金の支払いも免除されるのですか?

自己破産や個人再生の申立をしても、税金の支払義務は法律上、免除されません。ただ、役所によっては、分割払いに応じてくれることもありますし、事情によっては、事実上一部免除することを認めてくれる場合もあるようです。
個人再生を申し立てる場合には、滞納している税金をどのように支払っていくつもりか、裁判所から聞かれますので、早めに役所に相談することをお勧めします。

住宅ローンの残高が不動産の時価を下回るいわゆるアンダーローンの場合でも、個人再生を利用することができますか?

利用することができます。
ただし、不動産の時価から住宅ローンの残高を差し引いた余剰の部分は、清算価値に加えられることになるので、返済総額が高額になることがあります。そのため、収入との兼ね合いで履行可能性があるかどうかが問題となります。
たとえば、時価が3000万円の不動産について、住宅ローンの残高が2700万円の場合、不動産の清算価値が300万円ということになるので、他の資産にもよりますが、300万円以上を返済しなければならない(月々の返済額が3年で約8.5万円、5年で5万円)ということになり、月々の家計からこの金額を捻出できるかが問題となってきます。

個人再生の最低弁済額はいくらですか。

最低弁済額は、@100万円、A債務の5分の1相当額、B財産の清算価値、の3つの金額の中で一番高い金額と定められています。
A債務の5分の1相当額の要件については、債務が1500万円以下の場合はその額の5分の1の金額となりますが、債務が1500万円を超えて3000万円以下の場合は300万円となります。

自宅不動産に、住宅ローン以外に、商工ローンの抵当権がついています。個人再生できますか。

できません。個人再生は、住宅ローン以外の抵当権が設定されている場合には申し立てできません。ただ、住宅ローン以外の抵当権が住宅購入の諸費用のためのローンであるなど、住宅購入にあたって必要なローンであった場合には、申立が認められる場合もあります。

退職金の評価方法は?

会社員の方などで、現時点で退職したとすれば、もらえるはずの退職金がある場合は、その金額の8分の1が、その方の財産として評価されることになります。自己破産の場合は、その8分の1相当額が20万円以上の場合は、小規模管財事件として破産申し立てをし、その金額を用意して破産管財人に納める必要があります。ただ、一定程度の分割は可能ですので、ご相談ください。個人再生の場合は、退職金の8分の1相当額を含めた金額が清算価値とされます。

自己破産をすると、家族に迷惑がかかりますか?

保証人になっていない限り、家族が直接影響を受けることはありません。ただ、夫が自己破産をすると、妻がクレジットカードを作ったり、ローンを組んだりする際に、問題になることがあります。

個人再生はどんな方にお勧め?

ローン支払中の住宅をお持ちの方は、住宅を保持したまま、住宅ローン以外の借金を大幅に減額できますので、大きなメリットがあります。
100万円程度の一定の財産(保険や車など)をお持ちの方も、それらを処分する必要がありませんので、個人再生を選択するメリットがあります。
それから、債務額が大きいため任意整理は難しいけれど、自己破産はしたくないとお考えの方も個人再生を選択されることがあります。

パートやアルバイトでも個人再生の申立は可能?

個人再生手続きを利用するには、債務者に「「継続的に又は反復して収入を得る見込み」があることが必要となります。
パートやアルバイトであっても、申立までに相当期間雇用が継続している実績があれば、通常、その後も雇用継続が見込まれるので、個人再生手続きを利用することができます。
短期間のパートやアルバイトの実績しかない場合、将来も継続的に収入を得られるかどうか不安がありますが、雇用期間が限定されている場合などを除いて、個人再生手続きを利用できる場合もあります。ただ、いずれの場合にも、再生計画の遂行に必要な弁済原資を確保することができるだけの収入があることが必要です。

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